
無事に第一希望の企業から内定を獲得しました。
内定先からは7月から入社してほしいと言われています。
年度途中に公務員を退職できるのかな?

内定おめでとうございます!
年度途中に公務員を退職すると欠員の補充がないため心配ですよね。
しかし私自身年度途中の12月末日付で市役所を退職できたので、安心してください。
この記事を読むと、年度途中に公務員を退職するための注意点と進め方がわかります。
これから公務員を退職しようと考えている方、年度途中に公務員を退職する予定の方は是非ご覧ください!
- 年度途中に公務員を退職しても問題ない理由
- 退職交渉の注意点
- 退職交渉の進め方
年度途中に公務員を退職しても問題ない

今あなたは内定先からは年度途中から入社してほしいと言われ、年度途中に公務員を退職して悩んでいるのですね。
結論から言うと、年度途中に公務員を退職しても問題ありません。
公務員は年度途中の採用や人事異動が原則はないため、年度末(3月)に退職した方が今の職場には迷惑がかかりません。
しかし民法627条で規定されているとおり、法律上は退職日2週間前までに申し入れればいつでも退職できるのです。
筆者は1月から入社予定であったため、年度途中の12月31日付で公務員を退職しました。
確かに正規職員の補充は出来ませんでしたが、代わりに会計年度任用職員(いわゆる非常勤職員)を補充し、主要業務は同じ係の職員に引き継げたため円満に退職できました。
このように年度途中に公務員を退職しても問題ありません。
退職交渉の注意点

年度途中に公務員を退職しても問題ありませんが、退職交渉を間違うと円満に退職できなかったり、退職の話が進まない可能性があります。
退職交渉における注意点8つを紹介するので、参考にして円満な退職を目指しましょう。
- 退職の意志を早めに伝える
- 最初は直属の上司に退職の意志を伝える
- 退職手続きは所属長の承認後に行う
- 退職希望日を具体的に伝える
- 退職理由は前向きに伝える
- 相談ベースはNG
- 転職先の社名を言わない
- 記録を取る
退職の意志を早めに伝える
1つ目の注意点が「退職の意志を早めに伝える」ことです。
法律上は退職日の2週間前までに申し入れれば退職できますが、円満に退職するためになるべく早めに退職の意志を伝えましょう。
まずは勤務先の就業規則を確認します。
(退職)
第23条 職員は、退職しようとするときは、原則としてその退職しようとする日の1月前までに所属長を経て人事課長に退職願を提出し、市長の承認を受けなければならない。
さいたま市を例に説明すると、退職の1カ月前には所属長を経由して人事課に退職願を提出しないといけません。
退職交渉は話がまとまるのに時間がかかることがあるため、出来れば退職の2か月前までには意志を伝えた方が良いでしょう。
私は退職の3か月前(有休消化の1カ月半前)に意志を伝え、特にトラブルなく退職できたので退職の2~3か月前を目安にしてくださいね!
最初は直属の上司に退職の意志を伝える
2つ目の注意点が「最初は直属の上司に退職の意志を伝える」ことです。
退職の意志を伝えるときに直属の上司以上の役職者にいきなり伝えたり、同僚や部下に先に話してしまうのはNGです。
噂話などで間接的に上司に伝わると「なぜ自分に直接伝えてくれないのか」と不信感を持たれ、退職交渉がこじれる恐れがあります。
職場内では転職の話は一切せず、必ず最初に直属の上司に退職の意志を伝えましょう。
退職手続きは所属長の承認後に行う
3つ目の注意点が「退職手続きは所属長の承認後に行う」ことです。
直属の上司から退職を承認がしたからと言って、退職手続きに移るのはまだ早いです。
(退職)
第23条 職員は、退職しようとするときは、原則としてその退職しようとする日の1月前までに所属長を経て人事課長に退職願を提出し、市長の承認を受けなければならない。
さいたま市の規程には「所属長を経て人事課長に退職願を提出」と記されています。
直接自分または直属の上司を経由して所属長に伝え、退職の承認を得てから退職手続きをするようにしましょう。
退職希望日を具体的に伝える

4つ目の注意点が「退職希望日を具体的に伝える」ことです。
ほとんどの場合慰留されますが、強い意志を持って退職希望日を伝えましょう。
「〇月頃」や「約〇ヵ月後」など曖昧な表現をすると退職までの期間を延ばされるため、必ず具体的な日付を伝えることが成功の秘訣ですよ!
退職理由は前向きに伝える
5つ目の注意点が「退職理由はポジティブに伝える」ことです。
現職の待遇や業務内容への不満などネガティブな理由を伝えると心象が悪くなったり、強く慰留されたりします。
- 今の部署が合わない⇒次の人事異動で異動させる
- 給料が安い⇒少し我慢すれば年功序列で給料が上がる
- 自分のスキルを活かせない⇒スキルを活かせる係に配置転換する
退職理由は現職で実現できない理由にすると慰留されにくくなります。
また前向きな理由にすると上司も転職を応援してくれるため、退職理由はポジティブに伝えてみましょう!
- より専門的な業界でスキルを磨きたい
- 以前から関心を持っていた〇〇業界で経験を磨きたい
- 〇〇サービスに携わる仕事をしたい
相談ベースはNG
6つ目の注意点が「相談ベースはNG」です。
相談ベースで伝えると退職意志が固まっていないと判断され、強く慰留され退職交渉が長引きます。
「転職することが決まり、〇年〇月〇日から新しい会社に入社しますので〇年〇月〇日に退職します。」と報告として伝えましょう。
- 退職しようかと思っています。
- 退職について相談があります。
転職先の社名を言わない
7つ目の注意点が「転職先の社名を言わない」ことです。
上司との信頼関係が出来ている場合は問題ありませんが、トラブルの元となるため転職先の社名は言わないようにしましょう。
詳しく聞かれた場合は、業界名や職種などを伝える程度にしてください。
記録を取る
8つ目の注意点が「記録を取る」ことです。
万一トラブルになったときのために、退職交渉の記録を取るようにしてください。
「いつ・誰と・どこで・どんな話をしたか」をメモ書きでも大丈夫ですよ!
退職交渉の進め方

次に退職交渉の進め方を紹介しますので、次の6つのステップを踏んで進めましょう。
- 直属の上司にアポイントを取る
- 直属の上司に退職の意志を伝える
- 所属長に退職の意向を伝える
- 退職手続きを進める
- 職場の人に退職する旨を伝える
- 業務の引継ぎを行う
直属の上司にアポイントを取る
まず直属の上司にアポイントを取りましょう。
上司に「相談をしたいことがあるため、〇月〇日〇時頃にお時間をいただけますでしょうか。」と連絡し、時間を取ってもらいます。
私は係長だったため課長補佐にメールで連絡ししました。
また会議室を予約するなどし、周囲に話が聞こえにくい場所を取れるとより良いです。
- 係員⇒係長
- 係長⇒課長補佐
- 課長補佐⇒課長
直属の上司に退職の意志を伝える
直属の上司のアポイントを取れたら、いよいよ上司に退職の意志を伝えます。
退職の意志を最初に伝えるときが一番緊張する瞬間で、私は転職面接のときよりも緊張しました。
感謝の気持ちを伝えながら、ポジティブな理由で転職の決意を固めたことを口頭で伝えましょう。
本日はお忙しいところ、お時間をいただきましてありがとうございます
年度途中かつ突然のお話で申し訳ございませんが、〇年〇月〇日から転職する決意をしたため〇年〇月〇日付で退職させていただきたいと考えております。
以前から△△業界に関心があり、今後はより特化した業界で専門的なスキルを身に付けたいという想いから転職を決めました。
◇◇課長補佐には丁寧にご指導いただきましたので、非常に感謝しております。
これまで大変お世話になりました。
例文のようにポジティブな転職理由とし、絶対に職場への不満は伝えないようにしましょう。
私が課長補佐に伝えたところ驚いた反応ではありましたが、退職の意志が固いことを理解し「残念ではあるけど新しい職場でも頑張って」と応援してもらえました。
所属長に退職の意志を伝える
直属の上司への報告が終わったら、所属長に退職の意志を伝えます。
一度話をしているため、大抵は直属の上司がセッティングしてくれます。
所属長にも感謝の気持ちを伝えつつ、前向きな理由で転職する理由を伝えます。
私は所属長から「少しでも気持ちがあるなら考え直してほしい」と言われましたが、退職の意志が固いことを伝えたところ承認してもらえました。
退職手続きを進める

所属長の承認を得たら、退職手続きを進めます。
ここまでくると山を越えており、あとは事務的な手続きです。
(退職)
第23条 職員は、退職しようとするときは、原則としてその退職しようとする日の1月前までに所属長を経て人事課長に退職願を提出し、市長の承認を受けなければならない。
さいたま市を例にすると、所属長の決裁を得た退職願を人事課に提出しなければなりません。
私も所属長の決裁を得た退職願を人事課に提出しました。
退職願提出後は最終出勤日までに、退職金や健康保険などの手続を行えば完了です。
職場の人に退職する旨を伝える
退職願が正式に受理されたら、職場の人に退職を伝えます。
私は所属長と一緒に部下へ周知した後に、所属課全体に報告しました。
突然のことで多くの方に驚かれましたが、多くの方に応援の言葉を掛けていただけました。
業務の引継ぎを行う
最後に業務の引継ぎを行います。
直属の上司に案を提出して承認を得たら、業務の引継ぎを進めていきましょう。
最後まで気を抜かないようにしましょうね!
円満に退職して明るい未来を掴み取ろう!

公務員として忙しい日々を過ごしながら、獲得した内定。
せっかくなので、円満に退職して新天地に臨みたいですよね。
ポジティブな理由で転職することを伝えれば、年度途中でも円満に退職できます。
- 退職の意志を早めに伝える
- 最初は直属の上司に退職の意志を伝える
- 退職手続きは所属長の承認後に行う
- 退職希望日を具体的に伝える
- 退職理由は前向きに伝える
- 相談ベースはNG
- 転職先の社名を言わない
- 記録を取る
退職交渉時には8つのポイントを意識して、明るい未来を掴み取りましょう!
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